古いので以前から気になってたフロントフォークのオーバーホールをしました。
ダストシールがひび割れてる気がしてたけど、元からある切れ目?だったかも
(オイルでテカって見にくくて調べてません)
結果としては良くはなったけど根本的にインナーロッドが死んでるっぽくて意気消沈してます。
作業前に
まず作業に入る前にフロントブレーキ握りながらフォークをボトムさせて感触を見ておきましょう。
オーバーホール後に違いがわかるとテンション上がるのでっていうのもありますが、不具合などあった時に役に立ちます。
車体から取り外す
まずはサイドスタンドの状態でフォーク周りの硬いボルトを緩めます。
調整機能のないフォークだから?トップキャップは19mmだったのでメガネで外しました。
この時に突き出し量も調べておきます。

突き出てる部分を計るのが一般的には、サービスマニュアルではステム下からトップキャップまでの距離になります。

キャリパーは取っ払ってS字フックなどで吊るしておきましょう。
新しいバイクならいざ知らず、古いバイクなので変なテンションを掛けるのは厳禁です。

フレームスタンドでバイクを吊るすか、整備用のスタンドでフロントを浮かせてホイールとフェンダーを外します。
タイヤを外す際にアクスルシャフトが固かったのでソケット噛ませてゴムハンで叩いて抜きました。
非推薦なので、タイヤを持ちつつ手で抜けそうならそうしましょう。

あとはステムのボルトを緩めてフォークを抜けば車体からの取り外しは完了です。
緩めたらストンと落ちるかと思いきや割とくっついてました。
余談
ホイール外して見たらベアリング死んでた…

1年前くらいにディーラーでタイヤ交換したけどその時は問題なかったのだろうか…
死んでますが物が無いのでひとまず無視。
トップキャップの取り外し
まずはトップキャップをアウターから外します。
インナーロッドとくっついてるので飛び出ることはありません。
トップキャップをインナーロッドから外す方法としてネットで見たのは、特殊工具または自作の装置が必要っぽかったのでタイダウンを用意してましたが、ウチのは必要ありませんでした。
劣化版…とほほ
スプリングの間から薄めの13mmレンチを差し込んでトップキャップを回せばOKです。
太いとスプリングの間に入らないので注意。
こいつがやたらめったら硬くて外すのにだいぶ格闘しました…
オイルを抜く
トップキャップを完全に外せたらスプリングを抜いてからオイルを抜いていきます。
中からスペーサーとカラーが落ちてくるので受け止めて、表裏がわかるように避難させます。
今回の廃油は1Lにも満たないので ポイパックではなく100均で売ってた油を吸うやつをお試しで使って見ました。

結果的に問題なく使えはしましたが、オススメはしません。なんだか心許ない感じが満点でした。
整備時に少量の液体系吸わせるくらいには使えるかも?
抜いたオイルは比較的綺麗でした。と思ったら下の方が茶っこかった。
フォークオイルって沈殿するの?
こんなもん?
アウターチューブの取り外し
ダストシールとクリップをマイナスドライバーでこじり外します。
力任せに行うとドライバーがズレてインナーを傷つけるので慎重に行いましょう。
そしたらインナーを引き抜きます。
カチンカチンと引っかかる感じがありますが、今度は力を入れて引き抜いて大丈夫です。

あとはシールやスライドメタル等がインナーに収まっているので取り外して避難させておきます。
取り外したパーツはどの記事を見ても言われる「順番と向きがわかるように並べておきましょう」を実行します。
アウターとパーツ類はパーツクリーナーで洗って綺麗に拭き取ります。
インナーに使うとパーツクリーナーの成分が内部に残ってしまうので厳禁です。
シールの組付け
新品のオイルシールとダストシールにシリコングリスを塗りたくって組み付けます。
私はarieteの物を購入したので付属のグリスを使いました。
全て使い切っても少し足りないか超ピッタリくらいです。
組み付ける際はインナーの溝に引っかかってしまうので頭にラップを2~3重に巻きます。
もしあるのであれば商品を梱包しているようなビニールの方が楽です。
ラップに薄くフォークオイルを塗ってから順番通りに組み付けていきます。
オイルシールは組み付け時にめくれやすいので気をつけましょう。
忘れっぽいので備忘録:オイルシールは印字がある方が地面側です
すべて通したらアウターも組んじゃいましょう。
組めたらアウター側にオイルシールをシールドライバーで押し込みます。
クリップとダストシールは手で差し込んで大丈夫です。
オイル注入
オイルを入れていきます。
指定フォークオイルはシェルアドバンスの7.5Wですが、まず手に入らないので今回はモチュールの7.5wにしました。
フォークオイルはメーカーによって粘度の基準が違うので、同じ7.5wでも実際の粘度は違うものになります。
モチュールの7.5wは純正比較的で気持ち硬くなります。
数値で言うとシェルが22で、モチュールが24。
実際の粘度を調査した粘度表なるものがあるので気になる方は探してみましょう。
オイル量は440ccになるので計量カップで計ってからフォークに投入していきます。
あとはアウターとカートリッジをゆっくり10回ほどピストンしてエア抜きをします。
アウターをピストンしてブクブクしたり空気が抜けるような感じがしなければOKです。
油面調整
「わざわざ計って入れたんだから油面調整いらないでしょ」って人がいると聞きましたが、内部に残留しているオイル量が違うので油面は必ず計りましょう。
私はスポイトにマスキングを貼って計りました。
サービスマニュアルでの指定は104mmなので指定通りにしました。
油面の高さはボトムする量に影響するので好みで変えることもできます。
- 高くするとフォークがボトムしなくなる
- 低くすると下までボトムするようになる
ちなみにエア抜きの際にインナーロッドの抵抗が左右で違ったので嫌な予感がしてきました…
最終組み上げ
次にスペーサー、カラー、スプリングを入れてトップキャップを閉めます。
ここが微妙に難所で、インナーロッドをレンチやペンチでスプリングの合間を縫いながら器用に持ち上げていきましょう。
トップキャップ刺す直前でこんな感じ。
トップキャップを閉めればオーバーホールは完了です。
手で押してオーバーホール前と比べてみましょう。
ちなみに片方のフォークを押すと空気が抜けるような音がします…
詳しくはわかりませんが元からしている音なので、インナーロッドの故障でエア噛んでるかも?
これは中古のフォーク買ってインナーを使い回すしかなさそうな予感。
ひとまず海外フォーラムに質問投げてみました。
車体に取り付け
あとは車体に元通り組み付けます。
まずはフォークをステムに差し込んで規定の突き出しで固定します。
突き出しの調整がうまく行かない時は、1度長めに突き出して固定して既定値に印をつけから下げるようにすると楽ちんです。
次にタイヤの取り付けですが、まずはフォークボトムの固定ボルトが緩んでる状態でアクセスシャフトのナットを締めていきます。
すると一定の硬さになるとシャフトが供回りしだすので、数回回して右側の切り欠きが上下になる位置で止めます。
アクスルアライメントツールがある方はそのままアクセスシャフトのナットを63Nmで締めます。
アクスルアライメントツールが無い場合は、ボトム固定ボルトを締めてアクスルシャフトを固定しつつナットを締める方法になります。
※ この方法で全く問題ないという情報が9割ですが、たまに「アクスルシャフトが歪んだ」という意見も聞きます。
心配な人はアクスルアライメントツールを使用しましょう。
まずは右のボトム固定ボルトを規定トルクの20Nmで締めます。
ボトム固定ボルトは2つあり、片方締めると片方が緩む仕組みなので、必ず下記の方法で締めてください。
- 内側を20Nmで締めて
- 外側を20Nmで締める
- 最後に内側を再度20Nmで締めて完了。
そうすると供回りが無くなるのでアクセスシャフトのナットを63Nmで締めます。
フォークのセンター出し
ここからフォークのセンター出しになります。
まずはキャリパーの取り付けボルトに焼き付き防止の二硫化モリブデングリース塗布してを組み付けます。
キャリパー固定ボルトのトルクは43Nmです。
キャリパーを取り付けたら車体を下ろしてタイヤが地面に付いてる状態にして、左側のボトム固定ボルトを右と同じ方法で締めます。
そして右側を一旦緩めてからブレーキを握りながら数回フォークをボトムさせます。
これでフォークのセンターが出るので右側を再度同じように締めて、フェンダーを取り付けたら完了です。
動作確認
片付ける前に車体を持ち上げてタイヤを手で回してみましょう。
この時にうまく回らない場合はフォークの組付けミスかブレーキの引きずりになります。
キャリパーピストンを中に押し込んで、ディスクローターとパッドに遊びを出した状態で回らなければフォークが原因。
そうでなければブレーキが原因になります。
私がたまにやるのはアクスルシャフトを数mm入れそこねて、タイヤのセンターがズレての引きずりです。
疲れてるとたまにやります。
それぞれ原因究明と修正ができてそれなりに回せればOKです。
一般車のブレーキは多少なりとも常に引きずってる状態なので完全なスムーズとは行きません
試走
街中ですが試走した感じは「フロントの動き以前にリアの接地感が皆無になった!」です。
フロントが仕事するようになった分、リアの動きがマイルドになったのかな?
次乗る時はプリロード上げてみましょう。
